2013年8月8日木曜日

都会の母親は産後うつ病にかかり易い

産後うつ病ってご存知ですか?

産後うつ病は文字通り出産した後に発症するうつ病です。良くあるマタニティーブルーとは違って、それよりももっとうつの状態が重症なもののです。数ヶ月で症状が消失する場合もあれば何ヶ月も、中には何年もうつの状態が継続する場合があります。

症状としては食欲不振、不眠、極度なイライラや怒りの感情、失望、不安、赤ちゃんとの感情の絆が築けないなどがあり、重症な例になると幻聴や幻覚がみえたりします。

その産後うつ病なんですが、カナダのメディカル協会雑誌で産後うつ病になる確率は田舎に住んでいる母親よりも、都会に住んでいる母親に多いことが分かったと発表されました。

6,500人の褥婦を対象にアンケートをとったところ、田舎に住んでいる母親が産後うつ病になる確率は褥婦全体の6%なのに対して人口500,000人以上の都会に住んでいる母親の産後うつ病になる確率は10%にも及ぶという結果がでたそうです。

このような現象が起こっているのには都会の核家族化が関係しているんではないでしょうか?

一般的に都会の平均年齢は郊外より低く、お勤めをしている若い夫婦がおおいので、サポートしてもらいたくてもそういう環境にいないというのが1つの原因になっているようです。

今は早期退院も勧められていて訪問助産師や看護師が家庭を訪問するというケアも無いわけではありませんが、気を使わずに相談できるようになるまでにはなかなか時間がかかりますし、訪問看護師もそうちょくちょくは家に来てもらえるわけでもありません。

本来ならば家族が近くにいれくれて、実際何も面倒をみてくれなくても、いざという時にはすぐに頼れる状況だと大分気持ちも変わってきますよね。

特にはじめての育児の時は本当に自分がやっている育児の仕方でいいのだろうかと不安になる事も多いでしょう。

でもやはり人それぞれに事情があって家族の近くにいれない人も沢山いらっしゃいます。

育児の会のような同じように小さな子供を持つ人たちの集まれる場所がどんどん増えて、励ましあえる環境が近くにできるといいと思います。

2013年8月7日水曜日

同性愛とうつ病に関する調査研究が豪州で開始されました

同性愛者のうつ病の発生利率について西オーストラリア州のカーティン大学が調査に踏み込みました。

同性愛者のうつ病の発症率がどの位かというと、同性愛者ではない人がうつ病だと診断された率が6%だったのに対し、同性愛者は32%との高い率でうつ病と診断されているそうです。

同性愛者は全体の人口に対しては少数なので、今まであまり研究に資金を投入されておらず、よく理解されていない領域でした。

オーストラリアは同性愛者の結婚については認められてはおらず、まだアメリカのように進んではいませんが、国民の意識のなかでは日本よりも広く認められています。

その証拠に毎年シドニーで同性愛の祭りとしてマルディグラと呼ばれるパレードが開催され、世界各国から同性愛者が集まり、一般の人もそのパレードを見り為にわざわざ遠くから観光に訪れている程です。

そのオーストラリアで今回オンラインアンケートをとって調査するというのですから結果が楽しみです。

この研究の目的は同性愛者の状況を理解して、うつ病になる率が高い理由を掴むという事ですが、それがわかれば同性愛の人だけでなく一般の人のうつ病の治療をするのにも役に立つ情報が結果として出るかもしれませんよね。

今はオンラインアンケートの参加者を募っている段階なので結果がでるまでにはしばらくかかると思いますが、今から結果が出るのが楽しみです。

カフェインはうつ病の治療に有効か?

前回のブログでコーヒーを飲む人はコーヒーを飲まない人に比べて自殺未遂の率が低下するという記事を投稿しました。

なので気分が滅入ってしまった時にはコーヒーを飲むと言いといいました。確かに、コーヒーにはカフェインが含まれているのでコーヒーをを飲む事によって脳の中のセロトニンやドーパミンやノルアドレナリンが生産されます。そしてその効果で気分が良くなります。

しかし、何でも食べ過ぎや飲みすぎは体に良くないように、コーヒーの飲みすぎも体に良くはありません。

それに、この研究をしたハーバードのアルバート医師に聞いたところ、カフェインの離脱反応に関連したうつ病の場合を除いて、うつ病を治療する為にカフェインの入ったコーヒーを処方する事はまず無いということです。

そもそもコーヒーがうつ病に効果がある量は一日カップ2杯から3杯くらい、約400グラム、それ以上は効果がほとんどみられないとのことです。

なので、気分がめいってしまった時にはコーヒーを1杯ぐらい飲むようにして、それでも気分が悪いようならしっかりと医師に診察してもらって最良の対処方法を指導してもらうようにしてくださいね。

2013年8月4日日曜日

コーヒーはうつ病に効果がある?

気持ちが落ち込んでいますか?

落ち込んでいる時にはコーヒーを飲むと効果があるらしいですよ。

ハーバード公衆衛生学校で行われた調査によると、コーヒーを何杯か飲むことによって自殺未遂の率を50%も減らせられるとの結果がでたそうです。

そのの実験では、コーヒーを一日に2杯以上飲む人と、ノンカフェインのコーヒーまたはコーヒーを全く飲まない人の2グループにわけて観察してこのような結果だったそうです。

コーヒーがどうしてこんなに自殺未遂の予防対策になるかというと、コーヒーは興奮作用があるからです。

この興奮作用によって眠気がとれたりするのは多くの方が実際自分でも経験して理解しているかと思います。

この興奮作用は神経に働きかけ、神経の伝達を刺激します。

そうするとセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどのうつ病に良いといわれるホルモンが脳の中で増加するのです。

それが自殺未遂の率の低下につながるんですね。

この研究ではノンカフェインのコーヒーを飲む人も調査したので、この研究ではコーヒー豆ではなくカフェインがこのような影響を体に及ぼしていることが判明しています。

カフェインというとコーヒーをまず思いうかべますが、チョコレートの中にもカフェインがふくまれているんですよね。

なので、カフェインはあまり取りすぎると良くないですが、気持ちが落ち込んだときにはコーヒーを飲んだり、チョコレートを食べたりするのも気分を良くする1つの方法ですよね。

今度気分が落ち込んだときには是非試してみてはいかがでしょうか。

2013年8月2日金曜日

うつ病にボトックス注射が有効!?

ボトックス注射は美容外科でシワの治療などに使われているというのはご存知の方もおおいでしょう。

でもそのボトックス注射がうつ病にも効果があるらしという事は知っていますか?

どうしてその美容外科で使われるボトックスがうつ病に効果があるかというと、シワが出なくなるように物理的に矯正を行うことによって気持ちもかわるという仮説からしいです。

米国東部大西洋岸のメリーランドという州にあるチェビー チェイス コスメティック センターのエリック フィンジ医師は精神安定剤などを使用して治療しても効果の見られない84人のうつ病患者を対象に実際にこのボトックス注射とうつ病に関する研究を行いました。

この84人の対象者をボトックス注射するグループと、プラセーボ注射するグループの2つのグループ分け、6週間後にうつ病の症状を観察しました。

その結果、ボトックスを注射したグループの27%の人にはうつ病の症状がみられなかったのに比べて、プラセーボ注射したグループは7%だったそうです。

ボトックスを注射したグループの人は20%もうつ病の症状の改善が見られていることになりますね。

この研究では確かにボトックス注射がうつ病に効果があると結果が出てはいますが、どうしてこのような現象が起こるのかなどの機序をはっきりする為に、さらなる研究が必要ですね。

今後の更なる研究の発展を応援します。