睡眠無呼吸の人にPAPという陽圧で空気を強制的に肺に入れるマスクを使用する事でうつ病の症状が改善されたという研究結果が出ています。これはうつ病の薬を定期的に飲んでいる人やうつ病の既往歴のある人でも無関係に効果がみられたそうです。
うつ病の症状がある人がこのPAPを睡眠時4時間以上使うことによって、4時間以下の人やそれをまったく使用しない人に比べて症状が緩和する率が高いことがわかりました。
アメリカのナショナル睡眠協会でもうつ病と睡眠時無呼吸には関連があると言っています。しかし、うつ病が睡眠時無呼吸をおこすのかそれとも睡眠時無呼吸がうつ病を引き起こすのかは未だにはっきり解明されていないそうです。
別の研究結果で、うつ病の人は睡眠時にあえぎ呼吸や呼吸を止めてしまう回数が多かったそうです。呼吸を止めてしまう時はとても深いから一時的に目覚めた時におこり、完全には覚醒しないものの、そういう眠りをする人はしっかりと睡眠がとれないそうです。
人間の細胞の一つ一つがそのそれぞれの働きをする為に必ず酸素を必要としていて、特に脳の細胞に酸素がしっかりといきわたらないと体も心も疲れていってしまうということです。
2003年に精神臨床ジャーナルで発表された研究でも、うつ病の症状を持つ人はうつ病でない人に比べて5倍も睡眠時無呼吸を含めた睡眠障害になるリスクが高いと発表しています。
その研究者であるヤング医師は患者個人は持つ糖尿病や高コレステロール血症や高血圧などの病気だけの治療にとどまらず、その原因となる肥満、睡眠時無呼吸を治療する事で全身の健康の向上につなげることが出来ると言っています。
このようにうつ病と睡眠時無呼吸には関連性があり、どちらも軽視してはいけないということがわかりました。
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